卵巣腫瘍&腹腔鏡手術を終えて
2020.02.08 Saturday 17:28
2020年2月10日
卵巣腫瘍が良性である可能性が高いので腹腔鏡で手術を始めるが、途中で卵巣の中の房の組織を検査してもし悪性だったら医師の判断で開腹手術に切り替えること、麻酔は全身麻酔であること、輸血はそれが必要な事態になったら医師に委ねること、そのような細かな確認書に何枚も署名したうえで2020年1月29日に手術は行われました。
手術の前日に友人からラインで送られてきた清里の雪景色、凛として張りつめた空気が術前の心を鎮めてくれました。
29日 15:30 手術室に移動。 医療機器や手術台、医師たちの待機風景はまるでこれから異国に出国する空港に来ているみたいでした。確かに見知らぬ世界への出発に違いありません。手術台に上がるとすぐに点滴で麻酔が注入されるので瞬く間に意識はなくなりました。
***
遠くから自分の名前が呼ばれ、「良性でしたよー」「安心してください」「すべて終わりましたよー」などの看護師の声で私はやんわりと現世に引き戻されました。手術時間1時間半、麻酔から覚醒するまで3時間。夫が私の手を握って声を詰まらせていました。ああ、私は仮死状態の世界から無事に生還したんだと安堵すると再び深い眠りに落ちました。
明けて翌朝の朝食は消化のいいおかゆでしたが、お昼からは早くも普通食、看護師から「立てますか?」と促されたのでこわごわベッドから立ち上がると意外に簡単で自分でも驚きました。食事が進まないと栄養補給の点滴が外れませんので毎食残さないように食べました。ちなみに腫瘍の大きさは径8センチだったそうです。
余談ですが、私が「3B体操」を始めて約10年になります。運動嫌いの私が継続できたのはこのサークルの雰囲気と運動後の爽快感でした。しかし、72歳という年で手術をして腹式呼吸や下半身運動に慣れていたことが回復力に繋がったとしたら、こんなにありがたいことはありません。
体操の仲間から励ましの画像が送られてきました。(宗像大社近くにある鎮国寺境内の「熱海桜」)まるで病室が満開の桜で囲まれたみたいに華やかだこと!
宗像地域に近年まれな大きな虹がかかったという情報も吉報でした。虹の橋のかなたに見えるのは「地の島」
虹の下にかすかに見える島 「勝島」
皐月橋河口の虹。
どこかで見たことのある風景だなぁ・・・印象派のコローの絵みたい?と曖昧な記憶がよぎる
こんなにも美しい画像を届けてくれてありがとう〜 とても励まされました。
夫も10年前より前立腺がんの闘病中ですし、私の「良性」か「悪性」かは悲壮な願いがかかっていましたので、家族にさらに癌患者が増えなかったことは何よりの幸運でした。海外に住む娘も遠いだけに落ち着かぬ不安な日々を過ごしていましたので、フェイスタイムで病院の様子をたびたび知らせてお互い顔も確認しあえたことはとても心強かったです。手術が開腹に至らず「腹腔鏡」で済んだということは、術後の回復が天と地ほど違います。
恐る恐る手術跡をみたところ、外見的に殆ど傷らしいものはなく、おへそを頂点に臍下10センチに一点、その左右10センチに各一点の小さな穴、臍と合わせると計4点で三角形をなしています。その4点に小さなテープが貼られているだけ。そのテープは取り替える必要もなく、やがて自然に消えるのだそうです。
術後の投薬もなし。そんなすべて順調な患者ですから入院から7日目に退院許可が下りました。さて、退院の日は
可愛いワンコと再会の日!夫が先廻りしてスマホ動画を用意して構えていますよ〜
だっこだっこだっこ!!
この感動は「虚血性大腸炎」のときも同じだったなぁ!誰かが私を待っててくれる、、この確信が再起のエネルギーになるんですね〜こんな小さな体でも、小さなハートでも待っている魂が愛おしい〜
フジコ・ヘミング演奏の「テンペスト」(ベートーベン)は術前も術後も何度も聴きました。冒頭の清里の雪景色と同様に」昂ぶる気持ちを静かになだめてくれました。(背景の海はまさに私の愛する玄海そのものです)
不安を共有し見守ってくれた家族、そして電話でラインで安否を気遣ってくれた遠くのお友達、近くのお友達に心から感謝します。
本当にありがとう!ありがとう!ありがとう!
*ちなみに入院期間7日間
入院費用全額 117,000円(高齢者保健適用 個室差額5000円/日込み)
九州大学病院
卵巣腫瘍が良性である可能性が高いので腹腔鏡で手術を始めるが、途中で卵巣の中の房の組織を検査してもし悪性だったら医師の判断で開腹手術に切り替えること、麻酔は全身麻酔であること、輸血はそれが必要な事態になったら医師に委ねること、そのような細かな確認書に何枚も署名したうえで2020年1月29日に手術は行われました。
手術の前日に友人からラインで送られてきた清里の雪景色、凛として張りつめた空気が術前の心を鎮めてくれました。
29日 15:30 手術室に移動。 医療機器や手術台、医師たちの待機風景はまるでこれから異国に出国する空港に来ているみたいでした。確かに見知らぬ世界への出発に違いありません。手術台に上がるとすぐに点滴で麻酔が注入されるので瞬く間に意識はなくなりました。
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遠くから自分の名前が呼ばれ、「良性でしたよー」「安心してください」「すべて終わりましたよー」などの看護師の声で私はやんわりと現世に引き戻されました。手術時間1時間半、麻酔から覚醒するまで3時間。夫が私の手を握って声を詰まらせていました。ああ、私は仮死状態の世界から無事に生還したんだと安堵すると再び深い眠りに落ちました。
明けて翌朝の朝食は消化のいいおかゆでしたが、お昼からは早くも普通食、看護師から「立てますか?」と促されたのでこわごわベッドから立ち上がると意外に簡単で自分でも驚きました。食事が進まないと栄養補給の点滴が外れませんので毎食残さないように食べました。ちなみに腫瘍の大きさは径8センチだったそうです。
余談ですが、私が「3B体操」を始めて約10年になります。運動嫌いの私が継続できたのはこのサークルの雰囲気と運動後の爽快感でした。しかし、72歳という年で手術をして腹式呼吸や下半身運動に慣れていたことが回復力に繋がったとしたら、こんなにありがたいことはありません。
体操の仲間から励ましの画像が送られてきました。(宗像大社近くにある鎮国寺境内の「熱海桜」)まるで病室が満開の桜で囲まれたみたいに華やかだこと!
宗像地域に近年まれな大きな虹がかかったという情報も吉報でした。虹の橋のかなたに見えるのは「地の島」
虹の下にかすかに見える島 「勝島」
皐月橋河口の虹。
どこかで見たことのある風景だなぁ・・・印象派のコローの絵みたい?と曖昧な記憶がよぎる
こんなにも美しい画像を届けてくれてありがとう〜 とても励まされました。
夫も10年前より前立腺がんの闘病中ですし、私の「良性」か「悪性」かは悲壮な願いがかかっていましたので、家族にさらに癌患者が増えなかったことは何よりの幸運でした。海外に住む娘も遠いだけに落ち着かぬ不安な日々を過ごしていましたので、フェイスタイムで病院の様子をたびたび知らせてお互い顔も確認しあえたことはとても心強かったです。手術が開腹に至らず「腹腔鏡」で済んだということは、術後の回復が天と地ほど違います。
恐る恐る手術跡をみたところ、外見的に殆ど傷らしいものはなく、おへそを頂点に臍下10センチに一点、その左右10センチに各一点の小さな穴、臍と合わせると計4点で三角形をなしています。その4点に小さなテープが貼られているだけ。そのテープは取り替える必要もなく、やがて自然に消えるのだそうです。
術後の投薬もなし。そんなすべて順調な患者ですから入院から7日目に退院許可が下りました。さて、退院の日は
可愛いワンコと再会の日!夫が先廻りしてスマホ動画を用意して構えていますよ〜
だっこだっこだっこ!!
この感動は「虚血性大腸炎」のときも同じだったなぁ!誰かが私を待っててくれる、、この確信が再起のエネルギーになるんですね〜こんな小さな体でも、小さなハートでも待っている魂が愛おしい〜
フジコ・ヘミング演奏の「テンペスト」(ベートーベン)は術前も術後も何度も聴きました。冒頭の清里の雪景色と同様に」昂ぶる気持ちを静かになだめてくれました。(背景の海はまさに私の愛する玄海そのものです)
不安を共有し見守ってくれた家族、そして電話でラインで安否を気遣ってくれた遠くのお友達、近くのお友達に心から感謝します。
本当にありがとう!ありがとう!ありがとう!
*ちなみに入院期間7日間
入院費用全額 117,000円(高齢者保健適用 個室差額5000円/日込み)
九州大学病院